100名ほどの職員の方々が大ホールに集まり、まちづくりを実践している市民団体(NPO法人ROBAの会さん、美のまちプロジェクトさん)、そして協働事業を実施してきた担当部局の方とのペア計4名によるパネルディスカッション方式。コーディネートをさせていただきました。
最初に、会場から、協働のイメージや事業として取り組む上での不安などうかがってからのスタートとしてみました。
考えや意見が違ったり、期待通りに行かない時どうしたらよいのか、どちらがどのように意見をまとめていけばよいのか、といった不安。
パネリストの方々にうかがってみると、対等な立場でとことん話し合う、フェアな関係、委託する側、される側の上下や力関係はなく、わかりあえるまで、納得できるまで、折り合いをつけられるまで話し合う。
話し合いがうまくいかなくても、それもまた大事なプロセスとして受け止める。とことん自己主張もするけれど、折り合いもつけていく。その連続。
初対面時の近づきにくい印象(行政)や怪しい雰囲気(市民団体)も、根気よく心を開いていく過程。
実績をつんで、信頼を得ていく。
長い道のり。しかし、そこから得られる確実な達成感。
会場からも、苦労の末にやっと心がつながってきたエピソードなど、しみじみと聞かせていただきました、とても説得力がありました。
協働していちばん嬉しかったことは?
と最後のしつもんに、美のまちのTさんが、根気のいる作業をいっしょにやって友達になれた感覚、というようなことをおっしゃっていたのがとても印象的でした。
行政のそれぞれの部署の立場で、まちはこうあるべき、~しなければならない、といった義務感やあるべき論ではなく、人として、同じ目線、同じ気持ちで市民団体と一緒に取り組める、ここに、協働の楽しさ、業務の責任を超えたやりがいがあるのではないかなと思いました。
最初に、課長さんが挨拶された、とと姉ちゃんの「暮らしの手帖」を例にとったお話は、とてもわかりやすかったです。市井の声を聴く、市民の立場で一緒に取り組む、そんなところに、内発的おもしろみが湧いてくるのではないかなと思います。