コラム

坂井市まちづくりカレッジ

 

 

2018坂井市まちづくりカレッジ第15回(7月25日、主催:坂井市まちづくり推進課)では、地域のニーズから出発し、まちづくりにつなげていくスキルを学ぶことをテーマとして実施しました。

 

QFT(Question Formulation Technique)を使って、30福井豪雪を題材に、地域の声の拾い方、それを課題やリソースにしていく方法、そしてまちづくりにつなげていく可能性という組み立てです。

1.5h(90分)という授業の中で、1つ1つの工程を丁寧に扱うには限界もありましたが、QFTを使ったインタビューワークで、とても素敵な質問がありました。それは、豪雪の中、地域その他で「どんな話をしましたか?」というもの。

 

 

この質問をもとに会場をインタビューした結果、予想もしない、いろいろな題材が見つかり、リソースにつながる内容が多くてびっくりした、とそのグループの方から後で教えていただきました。

 

私も、この質問を最初に聞いた時、豪雪真っただ中にスコップを持って外へ出た際、近所の高齢男性といろんな話をしたことを思い出しました。38、56の豪雪だけでなく、福井地震(ここは、全壊エリア)の経験談になり、除雪はほとんど進まず家に入ったことを思い出しました。災害地の当事者になってみて初めて、これらの経験談について、リアリティを持って聞くことができた時間。除雪で汗をかくどころか、すっかりからだは冷え切りましたが。

 

 

「どんな話をしましたか?」という質問は、チャンクが大きく、捉えどころがないように思えるかもしれませんが、食料はどうしましたか?燃料は?仕事は?除雪は?と具体的に話題をしぼって聞いていくのとは違った、予想もしない発見や防災につながる材料が出てきたということです。

QFTのプロセスで質問自体をしぼりこむ時、この漠然とした質問は大丈夫かな?とグループのメンバーは思ったそうですが、予想を超える収穫があった。「対話」という物語の行為を分析することが、大きなヒントにつながる可能性を持っているということを感じた日でした。

 

 

 

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