コラム

2019迎春

 

昨年は豪雪災害に見舞われ、アルマスの事務所周りの樹木の復旧に一年かかりました。そんな中でも、季節が来れば、野草や果実が育ち、薬草や食料として、倒れて伐採した木々は薪となって、恵みを与えてくれました。

 

解体した古い方の家屋からは、「貴為和(和を以て貴しと為す)」という書が出てきました(聖徳太子制定十七条憲法第一条)。故事ことわざ辞典では、「『和』の精神は、体裁だけ取り繕ったものではなく、自分にも人にも正直に、不満があればお互いにそれをぶつけ合い、理解し合うということが本質ではなかろうか」と。

 

 

そうした対話をサポートするスキルの1つが、ファシリテーションと考えます。

昨年は、様々なファシリテーションの場を通して、「質問力」がキーになることを確信しました。

 

坂井市まちづくりカレッジの防災をテーマにした研修では、参加者の一人が考えた「豪雪災害の時、ご近所とどんな話をしましたか?」という問いにより、学びが深まったことを覚えています。大関まちづくり協議会のワークショップでは、つっこみ役になってくれた子どもが「どうして、高齢者と交流するのに、日常的なことが大事だと思ったのですか?」という問いで、提案グループの魅力的な答えを引き出しました。

 

他にも、ボランティアステップアップ講座や男女共同参画講座、その他、QFT(Question Formulation Technique)を研修に取り入れることで、参加者が主体的な場を自ら創って行けることを感じました。

 

今年は、この「問いの力」をさらにいろいろな場面で応用していける参加型の場をつくりたいと考えています。

 

また、スキル研修も実施していきますので、ご関心のある方はお問合せ下さい。

 

皆様にとって穏やかな一年となりますようにお祈りいたします。

どうぞ、今年もよろしくお願いいたします。

 

写真:屋敷林は、本来家を守るためのものでしたが、近年の災害規模の大きさで、高木の先端をとめ、枝葉も少しすっきりさせました。しっかりと地に根を張り、防風には柔軟に対応できる、そのようなあり方は、地域づくりにもつながっていくような気がします。

 

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